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Channel: ベルリン 発掘の散歩術
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ベルリン王宮「最後の」一般公開の日に

ルストガルテンのバス停で降りると、行列はシュプレー川を超えて、その先のカール・リープクネヒト通りにまで続いている。その長さにはさすがに驚いた。 8月最後の週末、再建中のベルリン王宮の一般公開が行われた。工事中の様子を市民に公開するイベントは毎年開催されてきたが、2019年末のオープンが近づき、工事中の一般公開は今回が最後になるという。...

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ポツダム、皇帝の黄昏

11月9日は、20世紀のドイツ史における運命の日としてよく知られる。皇帝ヴィルヘルム2世が退位し、ドイツの君主制の時代が終焉を迎えた日(1918年)。「水晶の夜」と呼ばれる反ユダヤ主義の深刻な暴動が起きた日(1938年)、そしてベルリンの壁崩壊が始まった日(1989年)などである。今年は、前の二つの出来事からそれぞれ100年、80年という大きな節目を迎える。9月末の日曜、そのヴィルヘルム2世の展覧会...

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タウトの夢、100年前の住宅難

2010年8月に始まった当連載が、おかげさまで今回100回目を迎えた。この8年間で世界もベルリンも劇的に変わった。ベルリンが目下直面しているのは住宅難の問題だろう。時計の針をちょうど100年前に戻す。1918年に第一次世界大戦が終わると、領土の喪失や軍隊の解体等の影響でベルリンの人口は急増した。1920年代初頭、10万戸以上のアパートが不足する状況に陥っていたという。それ以前のようにアパートの中庭の...

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コメニウス庭園〜哲学と学びの庭

ノイケルンのリックスドルフ(リックス村)は、変貌著しいこのエリアにあって、いつ訪れてもほっとさせてくれる場所だ。雑然としたカール・マルクス通りから横道に入り、そこを抜けると、背丈の低い家が建ち並び村の様相を呈してくる。この10年で洒落たカフェもちらほら出てきたが、古い集落の雰囲気はどっしりと残している。...

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近所で楽しむジャズ

私が住むヴィルマースドルフに「バーデンシャー・ホーフ」という古くからのジャズクラブがある。普段聴くのは圧倒的にクラシックが多いけれど、たまには生のジャズを聴きたいという気持ちはある。でも、何かきっかけがないとなかなか自分からは動かないものだ。...

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ノイケルンのランチもできる映画館

日本への一時帰国から戻った数日後、昨年末にドイツでも公開が始まった是枝裕和監督の映画『万引き家族』を観に行こうと思い立った。単館での上映だが、この街では小規模ながらも個性的なキノ(映画館)がまだまだ頑張っているので、どこで観るのかを考えるのも楽しい。今回はノイケルン地区にある「ヴォルフ」という初めて聞いた名前の映画館に行ってみることにした。 カフェにもなっているヴォルフ・キノ。この右奥に上映室がある...

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ノイケルンのランチもできる映画館

日本への一時帰国から戻った数日後、昨年末にドイツでも公開が始まった是枝裕和監督の映画『万引き家族』を観に行こうと思い立った。単館での上映だが、この街では小規模ながらも個性的なキノ(映画館)がまだまだ頑張っているので、どこで観るのかを考えるのも楽しい。今回はノイケルン地区にある「ヴォルフ」という初めて聞いた名前の映画館に行ってみることにした。 カフェにもなっているヴォルフ・キノ。この右奥に上映室がある...

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マルティン・グロピウス・バウ、新時代へ

ミッテ地区とクロイツベルク地区の境に位置するマルティン・グロピウス・バウは、ベルリンにある数ある展示会場のなかでも特に好きな場所の1つだ。常設展を置かず、近現代のアート、写真、建築、彫刻、考古学など幅広いジャンルから成る企画展を定期的に開催している。私がここで観た展示を振り返ると、写真展だけでもロバート・キャパ(05年)、ウジェーヌ・アジェ(07年)、ソ連軍のベルリン解放に同行したエフゲニー・ハルデ...

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「ヘルタ」の誕生に沸くティアパーク

ベルリンには動物園が東西にそれぞれ1つずつある。西側のツォーは家族が年間パスを持っているほど馴染みの場所だが、東側のティアパーク(動物公園)は自宅から遠いこともあり、これまでなかなか縁がなかった。...

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ラーヴェンスブリュック強制収容所跡を訪ねて

メーデーの5月1日、ベルリン中央駅からレギオナルエクスプレスのRE5に乗って北へと向かった。この日の目的は、ベルリンから北へ80㎞の場所にあるラーヴェンスブリュック強制収容所跡を訪ねることだった。ここはナチス時代に主に女性を収容したことで知られ、この時代の書物を読むと折に触れて出てくる。「この場所をぜひ自分の目で見てみたい」という日本から来られたあるご夫婦の希望で、同行することになったのだった。...

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コミュニケーション技術の歩みを学ぶ博物館

いつでも行けると思うと、いつまで経っても行かない。ベルリンに長く住んでいても、そういう場所はまだ結構あるものだ。私にとってその1つだったのが、中心部にあるコミュニケーションをテーマにした博物館。「通信」や「伝達」を幅広い意味で捉え、子ども連れでも楽しめると聞いていたので、ある日曜日の午後、4歳の息子を連れて遊びに行ってみることにした。 通信博物館の吹き抜けでは、2台のロボットが迎えてくれる...

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博物館島、新時代へ - ジェームス・ジモン・ギャラリーがオープン

真っ白の列柱が奥へと建ち並ぶ様は、古代ギリシャの壮麗な神殿を思わせる。一方、工事の遅延と建設費の高騰から「世界で最も高価なクローク(携帯品預り所)」と何度メディアや市民から揶揄されたことだろう……。 7月12日にオープンした博物館島のジェームス・ジモン・ギャラリー...

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夏の日の孔雀島再訪

天気が良いときにこそ狙って行きたい場所がある。西の郊外ハーフェル川に浮かぶ孔雀島は、私にとってそんな場所の1つだ。前回訪れてからいつの間にか11年が経っていることに気づき、まだ行ったことのない家族を連れてあの島を再訪してみたいと思った。...

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土曜の朝はヴィンターフェルト広場のマーケットで

週末にあちこちの広場で行われる野外マーケットを訪れるのは、ベルリン生活の楽しみの1つだ。先日、ある知人の女性がシェーネベルク地区のヴィンターフェルト広場のマーケットに行くというので、一緒に回ることになった。私も家族とたまに行くところではあるが、近くに住む彼女はもっと頻繁に通っている。 色とりどりの食材が並ぶヴィンターフェルト広場の野外マーケット...

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逃亡トンネルを掘った人たちと伝える人たち

10月のある日、地下鉄U8のベルナウアー通り駅に赴いた。この週、兵庫県の加古川南高校とベルリンのフェリックス・メンデルスゾーン=バルトルディ・ギムナジウムとの間で、日独の女子生徒たちによる異文化交流プログラムが行われた。このプログラムを企画した知人の働きかけにより、当時地下に掘られた逃亡トンネルをテーマにした日独合同ガイドツアーが実現することになり、その通訳を頼まれたのだった。 Junges...

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C/O ベルリンとアメリカ・ハウス、そしてロバート・フランク

「C/O ベルリン」は、ベルリンの写真シーンをリードする重要な展示施設だ。以前はミッテ地区の旧王立郵便局が展示場に使われていて、そこの雰囲気が大好きだったが、2014年にツォー駅前のアメリカ・ハウスに舞台を移してからも注目すべき展覧会をしばしば行っている。 C/O ベルリンが構えるアメリカ・ハウスの外観 気になっていた2つの展示が11月末で終わるというので、足を運んでみた。1階の「No Photos...

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ナチス時代の強制労働施設を訪ねて

中心部から165番バスに乗って、ひたすら南東方面に揺られること30分、S バーンのシェーネヴァイデ駅を過ぎると、バスのアナウンスは「ナチス強制労働情報センター」のバス停を告げた。 ベルリン東部のトレプトウ地区にあるナチス強制労働情報センター...

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アウシュヴィッツ解放から75年 - ヴァンゼー会議記念館を訪ねて

1月27日のアウシュヴィッツ解放75年を前に、シュタインマイヤー大統領がドイツ大統領として初めて、イスラエルのホロコースト記念館、ヤド・ヴァシェムでスピーチをした。冒頭にヘブライ語、その後英語で話すシュタインマイヤー氏にはいくらか悲痛な気配が感じられた。昨年秋にハレでユダヤ教のシナゴーグを狙った襲撃事件が起こるなど、反ユダヤ主義の動きがドイツ、さらに欧州全体で活発になっていることへの危機感が背景にあ...

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ベルリンのガス灯文化のいま

「リュッツォ岸通りから橇そりの鈴の音が響き来たり、そして、ひとつまたひとつと点っていくガス灯が、点灯夫の足取りをこっそり教え、甘美な祝祭日の宵にも点灯夫は点灯竿を肩にかつがなければならなかった、この夕暮れどき」(『1900年頃のベルリンの幼年時代』(ヴァルター・ベンヤミン著/ちくま学芸文庫刊)...

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ベアーテ・ヴォンデさんと森鷗外記念館の36年

ベルリン中央駅からS バーンでフリードリヒシュトラーセ駅に向かう時、「鷗外」と書かれた建物の外壁が一瞬視界に入る。ドイツの首都のど真ん中で遭遇する「日本」にハッとした人もいるだろう。この建物の中にあるのがベルリン森鷗外記念館である。 ベルリン森鷗外記念館のある建物。吉見松香氏の書による外壁の文字「鷗外」が見える...

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